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「エイリアン・インフェクション」観ました!


さて、9月10日に日本版DVDが発売されたクリスチャン出演作「エイリアン・インフェクション」(原題:stranded」)観ました!

今年5月にWOWOWにて先行放送されていたこの作品、視聴した方々の感想があまりに辛辣で、またIMDbの評価も低かったので正直あきらめモードで観ておりましたが、まあ評価通りの作品でございました…。

ストーリーは「4名のクルーが滞在する月面基地を突如流星雨が襲った。基地は通信機能や酸素装置など命にかかわる設備が被害を受け、クルーたちは絶望的な状況下で復旧作業にあたる。その際、落下した流星のひとつを発見したクルーはその分析を始めると、その中には異常な速さで再生する胞子が存在していることが判明した。さらにその胞子の調査を行っていた女性クルーが胞子に感染し、謎の生物を身籠ってしまう。驚異的な速さで成長し、産み落とされた謎の生物は4人のクルーたちの命を脅かしていく…」というもの。

続き
パッケージにデカデカと「SFの創世神ロジャー・クリスチャン監督作!」とアピールされているので、とんでもないSF超大作かと思いきや、今時珍しくCGを使わなかったと思われる生々しい粘液まみれのエイリアンや特殊メイクはなかなかの出来栄えなものの、それ以外のすべてが「あ、これ金かかってないわ」と分かる絶妙なチープさ。
特に冒頭の月面基地の遠景や、舞台となる基地のセットは、10年くらい前のアメリカのTVドラマにも劣る感じで、電源の供給が制限され照明がほとんどない状況下ということで、暗い画面でなんとかごまかせると思ったのか分かりませんが、いや厳しい。

ストーリーも突っ込みどころが多く、「胞子に感染したから隔離する!」と言いつつドアの施錠を忘れたり、「心配だから付き添っている!」と言っていたはずなのに次のシーンでは全然別の場所にいて、付き添われる予定だった人に異変が起きていたりとかなりお粗末。4人という少人数なのは仕方ないにしても、交代で付き添いできるだろうにとか、「極限状況下で判断がにぶった」とは言い訳しがたい描写が多くて…。せっかく舞台設定が面白いのにもったいない。

唯一の救いはクリスチャンを含め、少ない登場人物全員が迫真の演技を見せてくれているところでしょうか。本当にストーリーがもうちょっと練られていて、昨今のSF映画並みの演出があれば化けたかもしれない作品…かもしれないだけに残念。

さてクリスチャンは主役のジェラルド役でした。4人のクルーをまとめるリーダーなのですが、的確な判断をしているのに他のクルーに反抗されたり、隔離室のドアを開けっ放しにしちゃうドジな描写のせいで無能そうな雰囲気が漂っているのが可哀そうな役柄。
ここ最近の作品の中では短めの髪型なので個人的にビジュアルはステキだと思ったのですが、いかんせん役柄が…。いっそクリスチャンが胞子に寄生されて妊娠するくらいブっ飛んでいた展開になった方が別方面で面白くなったかもとか思ったりw(実際、お腹を刺されて治療を受けるシーンではそうなるのかと思ってしまいましたw)

ちなみに登場人物が少なかったせいかどうかは知りませんが、今作もまともな日本語吹替が収録されております。