G.A.K
■1。
雪が降っていた。
思い出の中を、
真っ白い結晶が覆い尽くしていた。
数年ぶりに訪れる町で、
今も降り続ける雪の中で、
俺は――
「あのー」
頭上からかけられた声に俺は顔を上げた。
「雪、積もってますよ?」
――なんか、おめでたそうな女の子が、ベンチに座っているこっちを見下ろしていた。頭にどでかい花の髪飾りを付けていたりするせいか、さらにおめでたく見える。
「……そりゃまあ、もう二時間待っているからな」
「ええ!二時間!?」
心底ビックリした表情で、女の子はきょろきょろ、おたおたと時計を探し出す。その様子に俺は内心苦笑すると、無言でここ、駅前にある時計塔を指さして見せた。
その俺の指先を追って時刻を確認すると、女の子はにへらと笑って、
「あれれ、もう三時ですか。てっきり二時だと思っていましたー」
それにしたって、一時間の遅刻だ。――って、ちょっと待て。
「――えっと、私の名前、まだ覚えています?」
「いや、覚えていない。それ以前に知らない」
「うぅ〜、私は覚えていますよ?」
……はい?
「相沢、祐一さん」
――なんで知っているんだ、あんた。
「はい」
混乱する俺をよそに、女の子は缶コーヒーを俺に差し出した。
「遅れたお詫びと、再会のしるしです」
いや、んなこと言われても。
「それと、いくら七年ぶりでも、名前くらい覚えていてくださいよ〜」
それ以前に、俺はあんたと会った覚えがありません。
「もぉ〜ホントに忘れちゃったんですか〜」
少し頬を膨らませた女の子は、急に真面目な表情になると、小さく息を吸う。
そして。
……数年ぶりに訪れる町で、
今も降り続ける雪の中で、
――七年間の歳月を一息で埋めるように。
「水瀬、名雪。あの、もう絶対に確実に忘れないでくださいね?約束ですよ?」
おめでたそうな髪飾りのおめでたそうな女の子は再び頬を膨らませて、そう俺にとどめを刺して見せた。
G.A.Kanon
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LUNAR!
♪お〜またせ〜エブリバ(続く)
あとがかれ(仮定形)
ミント:「本当に始めてしまいましたわね」
ランファ:「なんか、直接私達のSS書く前にワンステップ置きたかったんだって」
ノーマッド:「アノ人モマダマダ力量不足デスネ。マアヴァニラサンヲ描写スルニハアル程度修行ヲ積ンデモラワナイトイケマセンガ」
ランファ:「んなこと言ってると、どうでもいいところで殺されるわよ、あんた」
ミント:「それと、今回はなんだか短いような気がしますわ。ミルフィーユさん、出演していて短く感じませんでした?」
ミルフィー:「そうですかぁ?それより見てください。この制服、可愛いですよー」
ミント:「あら、本当。でもこちらの資料にある『けろぴー』と言うのも気になりますわね」
ランファ:「あんただけよ、それ」
フォルテ:「なんか話がまとまらないんで仕切らせてもらうよ。次回だけど、あたしが出るから」
ミント:「え?」
ランファ:「ってフォルテさん、出番もらってるんですか?」
ノーマッド:「ソレハ意外デスネエ。コレガAIRナラ、神尾晴子役ガピッタリナンデスケドネエ」
フォルテ:「お前らな……まあ見てな。ミルフィーユとは違う演技ってヤツを見せてやるよ」
ミルフィー:「わあ、楽しみですー」
ミント:「……のっけから大丈夫でしょうか……」
ヴァニラ:「神の、ご加護を――」
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