超警告。CLANNADの隠しシナリオをクリアしていない人は
ブラウザのバックボタンで戻ってください。
このお話は、史上希にみるすさまじいまでのネタバレ前提で書いてあります。
それでも読む方は方はここをクリックするか、
ガンガンスクロールさせてください。
「はいわたし知ってます。今回朋也くんに出番はないです」
「もとよりそんなに出番ある訳じゃないからな」
『寒桜の咲く夜』
「やっぱり桜が咲くのには間に合わなかったなあ」
と、夜の闇の中、校門へと至る坂を見上げながら演劇部前部長は呟いた。
期末が終わり、受験シーズンが終わろうとしている今、彼の言う通り、桜の蕾はまだ堅い。
「贅沢ですよ、部長」
一緒に歩いていた前副部長がそう言う。
「いや、今年ぐらい、ちょっと早めに咲いてだな」
「三回も見たんだから、良しとしましょう。それに――今は別の桜が咲いています」
彼の言う通り、男子寮へと至る道には少し赤みのある桜が咲いていた。
寒桜である。
昔は植えられて無かったそうだが、とある生徒会長が卒業する際、まとめて植えて行ったそうだ。
ちなみに、女子寮への道には八重桜が植えられており、こちらは四月の終わりから五月にかけて、雪洞のような花を咲かせることになる。
「種類が違うとは言え、三カ月も桜が楽しめるようになっているんですから、たいしたもんですね」
「……まぁな。しかしこれを植えていった奴――あ、女子だったか――人は、相当桜が好きだったんだなぁ」
手に提げていたコンビニのビニール袋を持ち直し、前部長。
「でしょうね。ああ、そういえばその植えていった生徒会長というがなんでも――おや」
前副部長が足を止める。
「どうした?」
「いや、あんなところにうちの生徒が」
「んん?」
なるほど、確かに女生徒がひとり、寒桜を見上げている。
下校時間はとうに過ぎている。
この辺にも最近できた条例による、未成年者がうろついてはいけない時間はまだだが、それも後三十分ほど経てば来てしまう。
それなのに、その女生徒はどこか所在無げに桜を見上げたままだった。
「今晩は。どうしたんです、こんな時間にこんなところで」
前副部長が声をかける。
すると、その女生徒は静かに視線を降ろし、
「今晩は。桜を見てました」
「なるほど。……ああいや、それはいいんですがね」
あまりにも単純な返事に、前副部長は少し呆れながらも、間もなく自分たちが取り締められる立場になる事を話す。
「ついでに言うと、それより早くこの学校の警備員が巡回に来ます。時間は後……十分ほどですか」
そう言うと、その女生徒はさっと顔を青ざめ、
「最近はそんなことになっているんですかっ」
と、心底驚いたように言った。
「警備員がいるなんて、知りませんでした……」
「いや、俺達が入学した時からいるけどな。警備員」
もしかして、今まで気付かなかったんかいと思いながら前部長。相手がリニューアル前の制服を着ているので、同じ三年のはずなのだが……とも思う。
「すみません、久しぶりに此処に来たもので……」
「それはわかりましたんで、とりあえず女子寮へ帰りましょう。巡回の警備員なら女子寮に来るまでまだ時間が……」
ただ、向こうの寮に寮監にばれない出入り口があるのかがわからないな……そう思いながら前副部長は言ったのだが、女生徒の返事に、眉根を寄せることになった。
「すみません。わたし、自宅通学なんです」
「――! なら……」
「駄目だ。しばらくの間どの門も巡回対象になっている」
ポケットに突っ込んでおいたメモと腕時計を見比べながら前部長。つまりは誰かに見咎められる事なく学外に出ることが出来ないということである。
「――仕方ない。男子寮へ案内しましょう」
「それしか、ないな」
「ご迷惑、おかけします……」
「入り口から、入らないんですか?」
「とっくに門限過ぎているでしょう」
男子寮を裏に回り、端から三つ目の窓。鍵が外れているそれを開け、まずは前部長が大きな体躯に似合わず、滑らかに侵入する。
「うむ、問題ない」
続いて女生徒が二人に手を貸されながら入り込む。
「なにか、大きなルール違反をしている気がします……」
「そりゃお互い様でしょう」
最後に前副部長が細身を生かしてするりと入ってきた。
「では、こちらへどうぞ」
「お前ら、帰ったぞー」
「つまみ、補充してきましたよ」
「待ってましたっ!」
器用にも、小声で喚声をあげる男子生徒たち。
案内された前部長の部屋にいたのは、演劇部員である。彼らは一様に陽気な表情を顔に浮かべており、各々の手には――、
「お酒ですかっ!」
それを見た女生徒の眉がつんと上がった。
「まぁまぁ」
前副部長が宥める。
「いえっ、こういうのはいけないと思いますっ」
「いやいや、そんなことないですよ。例えばですね――」
「?」
「お正月に、御屠蘇を頂いたことは?」
「……あります」
「ひな祭りに、白酒は?」
「――あります」
「クリスマスに、シャンパンは?」
「あります」
「でしょう。古来、我々日本人はめでたい時に酒を頂く風習があるのです。で、今回は我々にとって非常にめでたいことがあったんですよ」
「なるほど……」
と、頷く女生徒。この時点で、男子一同は勝利を確信した。
「その、おめでたい事というのは何ですか?」
「ん? 俺が引退して、素質のある奴が跡を継いだ。そういうことだ」
と、前部長が答える。
「そうですか……」
吊り上がっていた眉が、今度は困惑のため寄せられている。
「なんか、丸め込まれているような気がします……」
丸め込まれているんですよ。一同そう思ったが、誰も口には出さなかった。
「そういえば、名前は……?」
と、紙コップを取り出してウーロン茶を注ぎ、それを女生徒に手渡しながら前副部長。
「ええと、いそ――」
「いそ?」
前部長が聞き返す。すると女生徒は一度頭を横に振った後、
「……いいえ。岡崎、渚です」
はっきりと、そう言った。
「岡崎!?」
「へぇ……」
部員達が一斉にどよめく。
「あの、どうかしましたか?」
「ああいや、ウチの部の次期部長も岡崎と言いましてね。知ってます? 鋼鉄の岡崎。フルネームは岡崎汐」
「しおちゃんですかっ」
「……しおちゃん?」
「はい、しおちゃんです」
今度は別のどよめきを上げる部員一同。内訳は初めて聞くあだ名だなというのが50%、中々可愛らしいあだ名だなと言うのが30%、そんなあだ名を付けられるとは、この子は一角の人物なのだなというのが20%である。
「岡崎の友達か何かですか?」
「そ、そんなところです」
と、頷く女生徒――渚。
「ふーん、面白い偶然だな……まぁいいか」
自分の紙コップに琥珀色の何かを入れながら、前部長。同時に前副部長が、よろしければご一緒にと渚を誘う。
「それでは、改めて――岡崎汐の部長就任に――乾杯!」
乾杯、と声が小さいながらも唱和され、紙コップ同士が微かな音を響かせた。
「それにしても、春原さんの部屋――懐かしいです」
「へ?」
「あ、いえ、なんでもありません。ええと、その……しおちゃんが演劇部なのは知っていましたが……」
誤魔化すように紙コップを傾けながら――それでも嬉しそうに渚が呟く。
「部長になるとは思いませんでした。すごいです」
「あいつはすごいんだよ。いつだって」
彼女と同期らしい部員がそう言った。
「なんたって、一年、二年で一回ずつヒロインやってのけたしな」
「ああ、主人公の幼馴染みにバイオリニストの女の子か。両方とも上手かったな」
と、前部長。
「バイオリンの方は、わたしも見ていました。しおちゃんがすごく楽しそうに演技していたのを憶えてます」
と、渚。
「一年の時の幼馴染みもすごかったよな。声音が違うのも吃驚したけどさ、回想シーンで胸にサラシ巻いて幼く見せるっつうの。最初やり過ぎだと思ったよ」
「いや、あれは岡崎が思いついたことでな。当時の部長もそこまでしなくて良いって言っていたんだがなあ……最初なんか大変だったぞ。思いついた途端その場で衣装を脱ぎだして、俺達男子が女子全員に叩き出されたんだ」
おお、見たかった……と、一年の部員達から声が上がり、滅多なこというもんじゃない。本人と家族に聞かれたらただじゃすまんぞと二年以上の部員達がそう窘める。
「そんなに、演劇が好きなんですね。しおちゃんは」
と、渚。
「好きというか、やりたい放題というか……」
別の部員がそう言う。
「入部した時から、そうだったんですか?」
誰ともなしに言った渚の質問であったが、
「最初はおとなしい印象の子でしたよ。すぐに化けの皮――いやいや、猫被るのやめましたけど」
と、前副部長が答えた。
「俺と前部長が当時の新入生勧誘をやっていたんですが、部員募集初日に部室を訪ねてきましてね。本当、おとなしそうな感じでした。今じゃ信じられませんが、かなり緊張していたみたいでね」
「そうですか……。まるで、昔のわたしみたいです」
と、懐かしむように渚。
「演劇をよっぽどやりたかったんスね。岡崎先輩」
一年生の部員が、そう口を挟んだ。
「いや、最初はそうでもなかったようですよ」
と、前副部長。
「仮入部期間をいっぱいに使っていたのは、岡崎だけでしたから」
え? と、渚を含めた部員一同が聞き返した。沈黙を保っていたのは、前部長のみである。
「後々話してくれたことですけどね。なんでも、彼女の母親も演劇部だったらしいんですよ。で、自分はただ母の影を踏んでいるだけじゃないかと、そう悩んでいたみたいです」
「そんなこと……ないですっ」
しおちゃんはしおちゃんです……。急に俯いて、渚がそう言った。紙コップを持つ手が微かに震えている。
「わかってますよ。それに本人も気付いたようで、仮入部期間最終日に部室に来てこう言ってました。『わたしはわたしで、わたしが決めたことだから……演劇部に入ります』って。正直に言うと、その時にこの子は優秀な演劇部員になれるなと思いましたね」
「なんでまた?」
「それだけでわかったんですか?」
と、部員達が次々に訊いた。
「演技力云々の前に雰囲気が、ですよ。彼女は話の作り手を刺激するんです。特に俺のような脚本書きには、ああいう役をやらせたい、こういう振り付けをさせたい、こんな台詞を言ってもらいたい――とね。そしておそらく、彼女はそれが出来る。そう踏んだまでです」
「そういえばお前、どんなに明るくても、別の一面で何かと少し陰のあるキャラに割り振るよな。岡崎に」
今まで黙っていた前部長が、ポツリと呟くように言った。
「その方が味が出ると判断したまでですよ。実際そうでしたし」
「なるほどなぁ」
「そーだったのかー」
再び口々に部員達の感想が飛ぶ。そんな中、渚はコップの中身を見つめながら、
「しおちゃんには……迷惑をかけてばっかりです。わたし」
そんなことを言った。
「別にあなたが悪い訳じゃないでしょう」
と、前副部長。
「いえ、それとは別のお話です。ですが……時々思います。わたしがしおちゃんの足を引っ張っているんじゃないかって」
「それは、岡崎がそう言ったんですか?」
「いえ、違います」
「じゃあ、そんなこと無いだろう」
と、前部長が断言した。
「そうそう、岡崎は迷惑だったら迷惑だって言ってくるし」
「先輩にも後輩にも、前部長にも前副部長にも、教師にも校長にも、文句があったら言う人ですから、岡崎先輩は」
「前にウチの舞台練習を、彼女のお父さんとお祖父さんが覗きに来たことがありましたが、見事に追い返しましたからね。つまり、どういうことかわかるでしょう?」
と、次々に出て来た部員の話を、前副部長が取りまとめる。
「岡崎は同姓の貴方に対して、迷惑だとはかけらも思って無いって事ですよ」
「そう……でしょうか。しおちゃんは我慢強い子だから――」
「だからッスよ。我慢強いから文句を言っても切り捨てないんですってば」
「そうそう、新聞部にいつもいつも危ない写真撮られているのに、廃部に持ち込んだりしないし」
「そーだよな。やろうと思えば出来ちゃうのになっ」
「いやいやそれは困りますよ。あの記事と写真が無いと――」
「お前、後で岡崎に言い付けるぞ」
「ひーっ! 岡崎先輩だけには何卒ご勘弁をっ」
そこで新聞部の話を始めた部員達を、渚は惚けたように見つめている。
「……気が付くのが遅れました。皆さんの方が、わたしよりずっとしおちゃんと一緒にいるってことに」
どこか哀しげにそう呟いて、渚は微笑んだ。
「そうなんですか?」
「そうなんです。……あの、皆さん」
三々五々で話を始めた小さな宴会場の中、渚の声はさらに小さな声であったが、不思議なことにその場にいた全員の耳に届いた。自然視線が集まり、物音ひとつ無くなる中、渚は依然小さな声で、
但し、力強くはっきりと、
「わたしはいろいろ理由があって、しおちゃんと一緒に居ることが出来ません。だから、皆さんにお願いがあります」
落としがちだった視線を正面に据え、各々に視線を合わせるように渚は続ける。
「――昔、わたしは変わらないものなんて無いと思って居ました。どんなに仲の良い友達だっていつかは別れる。そう思って居たんです。でも、今は違います」
遠い遠い過去を思い出すように、渚は言う。
「わたしとしおちゃんの絆は、離れていても変わりません。それと同じように、皆さんとしおちゃんとの間にも変わることの無いものがあると思います。だから……だから、しおちゃんをよろしくお願いします」
たとえ、それが短い間であっても……。そう、渚は締め括った。
「あー……」
前部長が頭を掻き、何かを言おうと口を開きかけ――、
「俺らの返事、いらないでしょ」
部員の誰かが、突如そう言った。
「そうですよ。変わらないものがあるんなら、もう答え出てますって」
「俺達は、岡崎のこと好きですし――ああいや、恋愛対象とかそうじゃ無くて」
「ホントっすか先輩? 妙に顔赤いですよ」
「ばかやろ、そんじゃねえっての!」
再び騒ぎだす部員達に、渚は先ほどのように惚けてしまった。
だが、今度は笑顔を浮かべて、
「今ので、十分です。十分わかりました」
そう言って、何度も頷く渚。
「一杯呑むっすか、岡崎サーン!」
「はい、いただきますっ」
渡された紙コップを、一気にあおる。
「あ」
「え?」
「いやそれ……」
コップを渡した部員自身が辟易していた。渚が傾けたコップの中身には、アルコールが入っていたのである。ジンとソーダの1対1。アルコール度数、約20%。
「もしかして――お酒ですかっ!」
たちまち顔が赤くなる渚。
「もうっ、朋也くんもしおちゃんも皆さんも早すぎですっ」
「朋也くんって誰だ?」
「さあ……」
「朋也くんは朋也くんです。わたしの一番――いえ、しおちゃんと同じくらい大切な人ですっ! えへへ、ついころっと言ってしまいましたっ」
状況を冷静に見ていた前副部長が一言言った。
「どうやら彼氏持ちだったようですね。いや、残念」
「お前も微妙に酔ってるだろ」
と、前部長。
「もう一杯いただけますかっ」
「待ってました!」
すぐさま出された新しい紙コップをくいっと煽る渚に、一同がどよめく。
「すげえ、岡崎並の飲みっぷり!」
「はいわたし知ってます! しおちゃんはとてもとても強い子ですっ!」
既に会話が噛み合っていない。
「……まずいか?」
片膝を立てて、前部長が前副部長に囁いた。
「シトラス・プレッセを作りましょうか。そろそろ門の巡回が終わる時間ですし」
立ち上がって、冷蔵庫からリキッドレモンを取り出す前副部長。シトラス・プレッセとは、簡単に言うと、砕いた氷を浮かべたレモン汁のことである。(生のレモンを絞るともっと効く。二日酔いの時にお試しいただきたい)
彼は製氷機の氷をアイスピックで粗く砕き、紙コップにいれた後、レモンリキッドをコップ八分目まで入れた。最後に、手元にあったグラスステアで軽くかきまぜる。
「相変わらず手つきが上手いな」
「バーテンダーのバイトをしていたもので」
どっから許可を得たんだ……と前部長は思ったが、聞きたくない答えが帰ってきそうだったので、黙っておく。
「大事なことを聞き忘れていましたっ! 皆さんのお名前は――」
「まあとりあえずもう一杯」
「ありがとうございますっ!」
渚は横から素早く滑り込んできたシトラス・プレッセを一気に仰いで……、
そのまま後ろ向きにぶっ倒れた。
「ものすごく、恥ずかしかったです」
男子寮を抜け出て寒桜の咲く道を歩きながら、渚は恥ずかしそうにそう言った。
「こっちとしては、すぐにアルコールが抜けて助かってますよ」
と、前副部長。
「お前もな」
すっかり酔いが醒めている前副部長を、羨ましそうに前部長。彼は結局キーパー役に徹していてそれほど飲まなかったのである。
「さて、着きましたよ。この時間なら大丈夫です。気を付けて帰ってください」
「はい、ありがとうございました」
前副部長の複雑に曲がった針金と、前部長の体躯以上の怪力で、門が静かに隙間を空けた。渚がその間を抜け、その後すぐに何事もなかったかのように元に戻す。
「――留学か、何かですか?」
「……え?」
「岡崎と一緒にいられないって話ですよ」
「……そんなところです」
ほんの少し、悪戯っぽい笑みを浮かべて、渚は答えた。
「それでは、お休みなさい。……もう飲んでしまったわたしが言うのも何ですが、お酒は控えてくださいね」
「俺は戻ったら飲み直す――」
「そうするとします。お休みなさい」
前副部長が手を振ると、渚は一度ぺこりと頭を下げて、夜道を帰っていった。
「さて、我々も行きますか」
「……飲み直すぞ、俺は」
「はいはい」
三度寒桜の咲く道を、前部長と前副部長は寮に向かって歩きだした。
「しかし、三年に岡崎っていたかなあ……」
両腕を頭の後ろに回しながら、前部長が呟く。すると前副部長が、
「同姓同名で、ひとり知っていますよ。この学校の生徒でした」
「――でしたって……どういうことだ?」
「岡崎渚。岡崎汐の母親ですよ」
「何だって!?」
あわてて足を止めて振り向く。だが、門の向こうにその姿は既に見えない。
「いや、でも、そんなこと無いだろう?」
「現実的ではないですね」
と、再び歩き始めながら前副部長。
「でも確実に言えることは、今の三年生に、男子でも女子でも岡崎渚という生徒は居ないということです」
「……じゃあ、さっきまで俺達と騒いでいたのは――」
誰だ? と言おうとして、前部長は言葉を飲み込んだ。
「部長の思う通りだと、面白いですね」
前、と付けることを忘れながらも、前副部長はそう言って笑った。
本番の桜が咲くまで、後僅かである。
Fin.
あとがきはこちら
「はいわたし知ってます。朋也くんは夜になると甘えん坊ですっ」
「……お前、相当酔ってるからな」
あとがき
○十七歳本人不在編でした。
というわけで代わりに渚登場です。○十七歳では彼女が出てくると色々不都合があって大変なんですが……こういうシチュエーションならありかなー、ありだよなー、ありだよね? と自分に言い聞かせつつ書き進めてしまいました。結果は、皆さんのご判断にお任せします。
今回の話では、○の部活動での話も微妙に織り込んでみました。彼女の側面として上手く表せていたら幸いです。
さて、次回はオールキャストの馬鹿騒ぎ編。現在時間を止めて三月になってますが、停滞はまだ続きそうです;
というか、この話も三月下旬までに書けていればよかったですね^^;。