『いまさらながらの、岡崎家』(2018.02.17)

「なぁ岡崎、僕らって友達だよね」
「えっ」
「『えっ』ってなんですかねぇ!?」
「えっ」
「汐ちゃんまでその反応なの!? 地味に刺さるんだけどそれっ!」
「いやだってお前、渚よりつきあい長いのに……なぁ、汐?」
「うん。ずっと、ともだちだとおもってた……」
「あれ? これ僕がダメな質問しちゃったやつ? 嬉しいけどなんだか複雑!」
「なんだか、かわいい……」
「——汐、あした藤林のところにいくぞ。春原が可愛く見えているんならちゃんと診てもらわないと」
「あんたなにひどいこといってるんですかねぇ!?」
「えっ、お前自分がかわいいと思っているのか?」
「思っているわけないじゃん!?」
「かわいいのに……」
「褒めてくれるのは嬉しいけどね、汐ちゃん。でも僕に惚れちゃダメだぜ?」
「うん。それはない」
「だよな。汐」
「うん」
「あんたら本当に父娘ですねぇ!?」
#key版深夜のお絵描き60分一本勝負

『たまには、こんなクリスマス』(2007.12.24)

その年の12月24日、クリスマスイブは、早朝から大雪が降っていた。
 イブと言えばある時は古河家、ある時は杏や春原と、そしてある時はその両方で大いに賑わうのが今までの慣例となっていたが、交通機関は止まるわ近所の商店街は軒並み午後には店仕舞いをするわでお互い連絡するのが精一杯という有様で、今回は仕方なく、汐とふたりだけで過ごすことにする。
 ――まったく、折角の24日だというのに……。

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『とある日の、先生と生徒の会話』(2017.12.02)

「恋はいいわよ、汐ちゃん」
「せんせいも、したことある?」
「あるわよ。ふられちゃったけどね」
「かなしくない?」
「最初はね。でも今はこうして汐ちゃんと出会えて感謝しているわ」
「うん?」
「ふふ。汐ちゃんが大きくなったら、自然とわかるわよ」
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