『はじめての、B』(2018.02.05)

「そういえばさ、岡崎」
「なんだよ、春原」
「この前会社でさー、『うしおがブラ着けてる!』って話題になってさー」
「……ゲームの話だろ? それくらいじゃ俺は釣られないぞ?」

「いや、釣られても困るんだけどね、鼻をスパナで回されたら困るし」
「鼻よりのど仏が良いよな」
「それ、声が出なくなりますよねぇ!?」
「はっはっは。冗談だ。で?」
「いや、汐ちゃんいつ頃ブラ着けたのかなって」
「そうか。股間をスパナでねじ切られたいと」
「ひいぃッ!? それちょっと洒落になってないんですけど!」
「うるさい。女性へのセクハラ、しかも俺の娘にとは良い度胸だ。ねじ切られて春原陽子になるがいい」
「だ、誰かっ! たすけてだれかー! このままじゃ僕女の子になっちゃうううう!?」

「なにやっているんですか、春原のおじさま。あとおとーさんも」
「汐か。こいつがお前にセクハラをな」
「いやまぁ聞こえたけどね」
「じゃあ、ねじ切って良いな」
「いやよくないから」
「ありがとう汐ちゃん! で実際いつ頃なの?」
「お前は懲りるということを知らんのかっ!」
「いやだって気になるじゃん!」
「小四のときですよ」
「ちょっと待て! なんであっさり話す!?」
「いやだって減るものじゃないし。その頃かなー、なんか擦れてちょっと痛いかなって」
「汐、生々しいからやめてくれ」
「あ、ごめん」
「あと春原のやつバールでどついていいよな? なんかエセ紳士みたいな顔になっているし」
「いやちょっとまってよ!? 僕は真面目に考えていたの! 芽衣よりちょっと後だったなーって」
「妹のそれまで把握してるってどれだけだよ」
「いや、あのときは相談されてさ——」
「……あのー、春原のおじさま?」
「なに? 汐ちゃん」
「わたし、芽衣さんと途中で落ち合ったんで、一緒に帰ってきたんですけど」
「……え?」
「それって、芽衣ちゃん的には聞かれてく無いってやつじゃないか?」
「はい、正解です岡崎さん。できれば忘れてくださいね。そして、お兄ちゃん?  少 し 、頭 冷 や そ う か ? 」
「ひっ、ひいいいッ ひいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃッ!?」

「……姉妹って、いいよね?」
「お、おう……!」

Fin.

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