私のお薦め その一(1999.07.10)
ここは私がお気に入りの作品のデータ(紹介)をのせてあります。諸都合のため、ここに置くことにしました。
■Novel■
■『宇宙一の無責任男』シリーズ(著者:吉岡 平 富士見書房 富士見ファンタジア文庫)
ひとつにまとめてしまいましたが、内訳は『宇宙一の無責任男』シリーズ全九巻、『無責任キッズ』シリーズ全五巻、『無責任カルテット』シリーズ全五巻、『無責任三国志』シリーズ全十巻、外伝六巻〜となっています。私にとっていわゆる座右の銘といえるシリーズで、アニメ『無責任艦長タイラー』と言えばピンとくる人もいるでしょう。
物語は初代無責任男、ジャスティ・ウエキ・タイラーから始まり、その娘のビクトリー・キサラ・ウエキ・タイラー(通称キサラ)、孫のエドワード(通称エド。フルネームはネタバレになる上異様に長いので省略(笑))、元ギャングのドン・レオ・スレイとタイラーの玄孫(曾孫の子、孫の孫)のイツマ、そして姿形が初代そっくりのベルファルドの三人へとシフトしていきます。この橋渡しが絶妙で、ひとつのシリーズとしても楽しめるし、まとめて読んでも楽しめます。
はまった理由はProfileに書いてある通り、アニメを見てから興味を覚え、原作をそろえたのが始まりです。このシリーズ無くして今日のOgurinはいません。ついでに言えば私の目標が固まったのもこのシリーズです。そう言う意味でこのシリーズに対して(そして吉岡先生に対して)感謝してもしきれないほどです。ここまで私の人生変えたシリーズ、もし興味をお持ちになりましたら是非読んでみて下さい。
■まもって守護月天!(著者:桜野みねね エニックス ガンガンコミックス 1〜9巻)
こちらは今もっとも私がハマっている作品です。物語は一人暮らしの主人公、七梨太助の元に、旅に出かけている父親から土産物として贈られてきた支天輪というワッカから、主を守る月の精霊、守護月天シャオリン(通称シャオ)が現るところから始まります。基本的にはラブコメディと言って構わないのですが、年をとらない精霊であるシャオリンは永久的に自分の主を守り続け、いつか死別してしまうという宿命があり、太助がいかにしてそれを克服しようか努力する場も見られ、単純な話ではない事がわかります。
ところが、私がこの作品にハマったのはその複雑なところではなく、単にシャオのキャラクターに魅了されただけという単純な理由だったりします。彼女の仕草のひとつひとつが見事に私のツボをついてくれまして……これくらいにしておきましょう。とにかく深度という点で私をここまでハマらせた作品は他にないことを明記しておきます。マジで。因みにお気に入りのキャラは……言うまでもないですね。
■フランケンシュタインズプリンセス(著者:たつねこ エニックス ガンガンファンタジーコミックス 全四巻)
いわゆるロボット物です。この話は科学と魔法のエキスパート、錬金術師(アルケミスト)が人形(フィギュア)を造ることができ、高価な商品として売買できる世界。一人の人形が『先生』を探しにとある街を訪れるところから始まります。もう完結してしまいましたけど、本当に良い話です。人と人形の関係、『先生』の正体とその半生、主人公の人形(ヴィスという名ですがその名前についてもいい話があるんです)の行動。また、各キャラの表情の豊かさが半端じゃなくてそこがまた魅力になっています。
■ヨコハマ買い出し紀行(著者:芦奈野ひとし 講談社 アフタヌーンKC 1〜6巻)
これもまたロボットものですが、そう書かないと途中から読んだ人にはわからないくらい独特の雰囲気を持った作品です。
舞台はなぜか海面の上昇した未来の地球。横浜から少し離れた岬に住む初瀬野アルファさんは一見は人間と全く一緒のロボットで、コーヒーショップを経営しています。常連はガソリン屋のおじさんや、その孫のタカヒロ、そしてあるものを届けに来たムサシノ運送に勤めている鷹津ココネさん。彼女も実はロボットで……
この話の世界観からいって、大抵は絶望感に満たされた話が多いのに、その雰囲気が全くありません。「時代の黄昏」が続いているのに、人々は皆ゆったりと暮らしています。何でゆったり出来るのか、想像することは出来ても「お祭りのような時代」を生きている私には完全には理解できません。ただ、主な舞台となる三浦半島付近に行くと何となくその世界にいるような気がしました。
■っポイ!(著者:やまざき貴子 白泉社 花とゆめコミックス 1〜14巻)
学園もの及び少女漫画で私の一番のお気に入りです。主人公の天野平(あまのたいら。あまのへいではない。念のため)とその周り人達を描いた作品で、個性的なキャラクターが揃っています。心理描写が秀逸で、私の書く小説に若干の影響を与えています。余談ですが、当HPのミックスシアターはこの作品の単行本のおまけとしてついてくる『主役っポイ!』から発想を得たものです。
■LUNAR-シルバースターストーリー-(ゲームアーツ/角川書店 セガサターン/プレイステーション)
昔、私がセガサターンを買ったときに、なんとなく一緒に買ったRPG(ロールプレイングゲーム)だったのですが、これがまあ大当たりで、確か三周くらいしました。(今はちびちびとレベル上げ&ダンジョン荒らししたりしてます)
主人公は小さな開拓村に住むアレスという少年で、彼は友人に誘われて、幼なじみの少女のルーナ、彼と行動をともにする空を飛ぶ何か(生き物ですがネタバレのため何とは言いません)のナルとともに伝説の白竜が住む洞窟に冒険に出かけます。そして彼らはそれをはじめにもっと大きな冒険へを旅立っていきます。
シナリオが非常に良く練り込まれており、かつてのドラゴンクエストの如く「こ、コントローラーが手から離れ〜ん」という状態に陥ったこともありました。ムービーシーンは綺麗なアニメーションでつくられており、各キャラの声優さんの声がばっちり合って、文句言いようのない出来になっています。因みに続編の『LUNAR2-エターナルブルー-』と外伝の『魔法学園LUNAR!』があります。
■悠久幻想曲(メディアワークス/スターライトマリー セガサターン/プレイステーション)
いわゆるアドベンチャーゲームと育成シュミレーションを合わせたようなゲームです。
エンフィールドと名の街に行き倒れた主人公(名前はユーザー任意)はアリサさんという何でも屋「ジョートショップ」を経営している人に助けられます。そこで働くことになった主人公はだんだん街の人達と仲良くなっていきますが、ある日身に覚えのない罪を着せられてしまいます。彼は自分の身の潔白を証明するため、一年後のに再審を得ることを目指して町に住む知り合いとともに、街の住民への信用の回復を目指していきます。
ゲームシステムとして、十人のキャラクターから三人を選んで、一年間一緒に行動するわけですが、そのキャラクター達が文字通り十人十色で、あるキャラは別のキャラと仲が良かったり、悪かったりします。彼らが主人公と関わっていって、どのように変わっていくかはプレイヤー次第でいかようにもなります。
私が気に入ったところは、各キャラクターの個性とその生活です。ファンタジーものだと、大抵日常生活というものへの比重は軽くなってしまうものですが、この作品はエンフィールドという街に舞台を固定しているため日常への視点を向けやすくなっています。難をあげるとすると、その日常をもう少し多めにしていいような気がしたのですけど……
続編の『悠久幻想曲Second Album』、限定品でファン向けの『悠久の小箱』、この作品と続編のオールスターで送る『悠久ensemble』『同2』があります。
■エターナルメロディ(メディアワークス/シグナルライト セガサターン/プレイステーション)
恋愛シュミレーション+アドベンチャーです。
ふとしたことで異世界に紛れ込んだ主人公(名前はユーザー任意)が、元の世界に帰るため、この世界で知り合った妖精フィリーと9人のヒロイン達から三人を選んで、手に入れば何でも願いが叶うという魔宝を求め旅に出ます。では、残りの六人はどうなるかというと、何故か主人公の邪魔をするマリエーナ王国の王女様レミットと、バカイル――じゃなくて、魔宝により大魔王復活を企む魔族のカイルにそれぞれ三人ずつついていってしまい、敵に回ることになってしまいます。
システム的には上の悠久幻想曲とほぼ同じです。というより、この作品は悠久より前に発表されたものなんですね。こちらはファンタジー色が強く、色々な街を回ることになります。その街その街の特性を生かすことが出来なかったのは残念ですが、お邪魔役を含めたキャラクター達が非常に個性豊かで、いい雰囲気を出しています。続編でないかなあ……
■To Heart(Leaf/アクアプラス PC/プレイステーション)
いまや名前くらいは聞いたことがあるでしょう。学園恋愛ビジュアルノベルです。
主人公の藤田浩之(名前は変更可能)が幼なじみをはじめ、先輩、後輩、友人、クラスメート等とコミュニーケーションをとることでシナリオが分岐するシステムを採用してます。期間は3月から5月まで。主な分岐は下校時に何処に行くかで決まります。
特筆すべき点は、ヒロイン達のキャラクターです。魔術師にエスパーに格闘家に日本マニアの外国人にアンドロイド!それだけでもすごい設定ですが、各キャラの性格もよく練り込まれており、シナリオは最高のクオリティを有していて、各キャラクターに対する親しみがぐんと上がってしまうほどです。また、通常のゲームでも涙あり、お笑いありとゲームをやっていて退屈というものがありません。脇役も戦う執事、名前がナニな先生達、あるヒロインと正反対の性格の妹等、いい味を出しているキャラがいっぱいいます。