ドラテクその4


<180°バンク>   

タイトターンのムービー(モデル:私、ライン1、約320KB)

:普通のライン

:パッシングライン1
 (立上がり加速で勝負するライン)

:パッシングライン2
 (先行車の内側を回るライン)

:パッシングライン3
 (先行車の立上がりをブロックするライン)

1、2、3の順に難易度が高くなります。が、パッシングのチャンスも高くなります。まずは1から練習しましょう。2、3は砂利が浮いている場合は困難です。


みなさんは180°曲がり込むバンクをどのように使っていますか?
大抵のライダーはバンクなりに走るため、バンクにはだんだんと轍ができて来ることが多いですよね。みなさんもその轍造りの手伝いをしてませんか?

私はバンクなりに曲がるのが苦手なこともあり、このような曲がり込みのきついバンクでは、必ずリアブレーキをロックさせ可能な限りタイトに曲がります。

IAライダー等もバンクなりに曲がることが多いようなので、最速ラインはバンクなりのラインなのかもしれませんが、タイトに曲がる走りは、レースにおいてとても役に立ちます。
その利点は次のようなものが考えられます。

A:立ち上がりを直線的にすることができる。
このためひたすら加速することに集中でき、立ち上がってすぐダブルジャンプなどがあり、もし途中でジャンプをすることを諦めアクセルを戻すことになっても、バイクが直立しているのでリアが横に振られることがなく安全です。
バンクなりに曲がると立ち上がりで蛇行しやすいが、そこでアクセルを戻すと、バイクが寝ているためそれまでの加速が強ければ強い程、リアが大きく振れてクラッシュしやすい。
また、立ち上がりでバイクをなかなか起こせないことも多く、その場合アクセルを大きく開けられないので、かえって遅くなることもある。

B:前走者をパスしやすい。
前走者を抜きたくても、インを通ると致命的に遅くなる場合、バンクを通らざるを得ないが、前走者と同じラインしか通れなければ抜きようがない。しかし、タイトに曲がることができれば、前走者の後ろに付いて進入しても、バンクに当たった瞬間に向きを変えることで、目の前から邪魔をする者はいなくなり、加速テクニック次第で前に出ることができる。
タイトに曲がるテクニックを身に付ければ、バンクに対して斜に入る必要がなくなってくるので、なにも相手の後ろに付いて入って行く必要などなく、最初から相手よりもずっとイン側めがけて直線的に進入すれば、確実に相手をブロックでき抜けます。

大きなメリットは以上です。

180°バンクは、絶好のパッシングポイントであり、そこで走りの自由度を持っているかが勝負の分かれ目です。たとえ最速ラインではなくても、タイトに曲がる練習を必ず積んでおくべきでしょう。
AMAスーパークロスでも、マクグラスだけは必ずといってよいほどタイトに曲がっており、そこでパッシングをしています。
(彼がバンクなりに走るところなどほとんど見たことがない。日本のコースはスーパークロスなみにタイトなコーナーが多いので参考にすべきと思う)